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脳腫瘍の闘病記(8)お別れの日

ナオミ

ナオミ

23日目

闘病記のラストです。
まおちゃんの最期の日のことを書きます。



この日は夜中から明け方まで横になったままあまり動かず
反応が薄くて私は嫌な予感がしていました。

朝、夫がまおちゃんを撫でて、出社する時に声をかけると
まおちゃんはタッチして夫の顔を見ました。

もう立てないかと思っていたのに、
まおちゃん頑張って見送ってくれたのです。

力を振り絞ってくれたのでしょうか。
それを最後に、もう立ち上がることはありませんでした。

私はそれからずっと
最期まで一瞬も離れずにそばにいました。


20230814-1.jpg

まおちゃんはずっと私を見ていました。

まおちゃんの目は白内障の最終ステージにはなっていましたが
恐らくわずかでも視力が残っていたと思います。

恐れていた合併症はこの日まで発症せず、
きれいなお目目でいられたこと。
見つめ合えていることがとてもありがたく思えました。


20230814-2.jpg

その後、だんだんと手足に力が入らなってきて、
寝ながら体がすべっていくような感じになりました。

お薬、お野菜、牧草、何も食べられず、
水だけたくさん飲みました。

前日に夫が買って来てくれたりんごをむいてみました。

すった状態では食べませんでしたが、
大きなままあげると、今度は喜んで飛びつきました。

これ以上ないくらい甘いりんごでした。
おいしいりんごで良かった。
まおちゃんが夢だった食べ放題にします。


20230814-3.jpg

勢いよくかぶりつきましたが、たくさんは食べられず
りんごにあごを乗せて、休みながらかじります。

僕のだよ、後で食べるよと言うように、
りんごを舐めながら、口をつけたまま横たわっていました。

しばらくして手足が少し痙攣を起こし
どうしても横にすべって開いてしまうようになり、
私が両側から体を支えて撫で、落ち着かせました。

これが最後に撮った写真です。

20230814-4.jpg


筋肉が落ちたまおちゃんの体は
いつの間にか子うさぎのように細く柔かくなっていて、
まおちゃんが小さかった時を思い起こさせました。

私は撫でながらずっとまおちゃんに話しかけていました。
ありがとうとか、ごめんねとか、大好きとか、たくさん。

まおちゃんは時々顔をあげて、
私の手足を何度も舐めて答えてくれました。


そんな時間が2時間くらい続いた後、
まおちゃんはゆっくり横になって、
深い眠りにつくように・・・動かなくなりました。

お腹の揺れで息をしているのは分かりましたが
声をかけても反応はありません。

「りんごさんまだたくさんあるからね。後で食べようね」

私はただ体をそっと撫でて、
まおちゃんが起きるのを待っていました。

また何でもなかったようにパッと目を覚まして
甘えてくるかも知れないから。
目が覚めた時にすぐ私が見えるように。
そう思って、待っていました。

それから1時間くらい後。
まおちゃんはピクピクっと小さく動いて、ハッと息を吐きました。

それがまおちゃんの最期でした。


あまりにもあっけなくて信じられませんでした。

可愛い横顔が寝てるようにしか見えなくて
私は呼吸や脈を何度も確認しました。

でも呼吸も脈も無くて、
まおちゃんはもう息を引き取っていました。

穏やかな寝顔のままで、本当に静かに、旅立ってしまったのです。

まおちゃんが恋しくて、たまらなくて、
自分でも驚くような声をあげて泣きました。
信じたくなくて、、心が張り裂けそうでした。


でも、横たわるまおちゃんは優しい表情をしていました。
おかしな言い方かも知れませんが、
見惚れてしまうくらい可愛らしくて。。
久しぶりに見るような、本当に安らかな寝顔だったんです。
覗き込むと、微笑んでるようにさえ見えました。
そんなまおちゃんの表情に少し救われました。

帰って来た夫も、
あまりにもかわいくて信じられない
眠っているようにしか見えないと言いました。

まおちゃんが最後に叫んだりもがいたりしなかったこと。
苦しまなくて良かった。
それだけは良かったと思います。


20230906.jpg

まおちゃん9歳半。
大変な時も常に前向きで大らかで、一生懸命生きました。

ずっとずっと優しいさんでかわいいさんでした。

自慢のうさぎさんです。
ありがとうをいくら言っても足りません。


・・・・・・・

このお別れから、もう3か月。

ずっとまおちゃんのことを思い出すとき、
闘病中の様子が頭から離れませんでした。

なぜ白内障や脳腫瘍になってしまったのかとか
もっと何か出来たのだろうかとか、考えていました。

でも、ブログに書きながら少しずつ気持ちを整理して
徐々に気持ちが落ち着いてきました。
そろそろ前を向いて行こうと思います。

せっかく楽しい思い出がたくさんあるのに
悲しいことや後悔ばかり思い出していたら
きっとまおちゃんに叱られますから。

今後は楽しかったこと、幸せだったこと、
温かい思い出を大切にしたいと思っています。

これからもずっと大好きなまおちゃん。
いつか虹の向こうで会えると信じています。

見守って下さった方、アドバイスを下さった方、
これまで本当にありがとうございました。


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いつもありがとうございます。世界中のうさぎさんが幸せでありますように❤

Comments 16

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とんすけ

まおちゃんのかわいらしくて、とてもお利口さんな様子をいつも楽しみに見させて頂いていました。本当に素晴らしい素敵なブログでした。ナオミさんと旦那様とマオちゃんの優しい日々は、私の心にもずっと楽しい思い出としてあります。
まおちゃんはきっといつでも見守ってくれていて、ナオミさんが呼びかければ、きっと愛を送ってくれていますね✨
花ちゃんと一緒に🌸
ありがとうございました✨

由貴

ナオミさん、最後まで読ませていただきました。
本当にお疲れさまです。
お悔やみ申し上げます。

まおちゃんお疲れさま。
よく頑張ったね。
脳腫瘍なんて、わからないから辛かったかもしれないけど、ママの温もりを感じて、安心だったと思います。

同じうさ飼いとして、ホントに胸が締めつけられる思いでブログ読ませていただきました。 

はる先生は、ものすごい完璧主義者で、そしてうさぎ愛がすごいからこそ、生野菜もだめ、ましてや果物やおやつなんて!て方で、うちのこにも厳しく、きっとなおみさんも治療法がないってだけでなく、はる先生のそういうストイックなところもあり病院行きたくなかったのかな?とも思っております。
お役に立てず、申し訳ありませんでした。

1つ、私の希望を勝手に言いますと、
うさぎと暮らすということをやめないでください。

どこかでひとりぼっちで孤独でいるうさちゃんをこれからも保護してください。
それが使命だと思うのです。

うちは2015年に子供がうさぎのリズを

2021年に私が生まれたばかりの子猫ナラを拾い、保護しました。
地域猫のお世話もしてるので、割とお金はかかります。

この子達が死んだら次を飼う!
とは思っていませんが、何かのご縁で助けて欲しいと思ってるこがいたら、保護をするつもりでいます。

地域猫として生きてるナラの姉妹のお世話をしながら思うのは、動物は人間と暮らさなければ生きていけないんだということです。

そういう意味でも、今はお辛いかと思いますが、どうぞうさぎと暮らすということをやめないでください。
お願いします。

まおちゃん、ありがとうございました。

由貴

ナオミ
ナオミ
Re: とんすけさんへ

ありがとうございます。
私は花ちゃんとまおちゃんにたくさんの幸せをもらったので、これからもその思い出を胸に過ごしていきたいと思います。

ナオミ
ナオミ
Re: タイトルなし

ありがとうございます。

まおちゃんを最後に病院に連れて行かなかったのは、もう本当にストレスに弱くなっていて連れて行くこと自体が命取りだと思ったからです。先生のせいじゃないですよ。確かに厳しいところがある先生でしたが、お医者さんの立場から正しいことを言われてるのは分かったので納得してました。うさぎさんの病気に関する知識と腕も確かだと思ったので、セカンドオピニオンも考えませんでしたし。
先生にももう見守るしかないと言われてたので、こちらの気持ちは分かっていただけたのではないかなと思います。
こちらの病院を教えていただけだこと、心から感謝しています。

今後については、正直今は何も考えられないです。
でもそんな風に言って下さってありがとうございます。
もう少ししてから…考えてみますね。

みーまま

ナオミさん、まおちゃんの闘病記
最後まで読ませていただきました。

花ちゃんの時もたくさん泣いてしまいましたがまおちゃんも泣いてしまいました。
だけど最後のその時までナオミさんと一緒で心強く幸せだったことでしょう。
それはとても伝わってきます。

うちのみかんも昨年12月に10歳と10ヶ月でお月さまへ旅立ちました。
とても悲しく辛い毎日でした。
でも思うのです、一緒にいれて幸せだったし
お月さまでも幸せに過ごしていると。
花ちゃん、まおちゃんとみかんも楽しく過ごしている様子を思い浮かべると気持ちも和らぎます。

まおちゃん、花ちゃん、とても優しくてかわいいさん達に会えて私も幸せでした。
ブログを通じて出会わせて下さってありがとうございます。

ケイコ

ナオミ様、旦那様、まおちゃん
お疲れ様でした。

我が家も夫婦二人と9歳のネザーの男の子との三人暮らしで
勝手に親近感を持って読ませて頂いていました。

あまりにも突然のことで
更新されるブログを読むのでさえ怖くなりました。
そんな中での闘病記さぞお辛かったことでしょう…
そんなナオミさんの大切な記録を
9歳のうさぎさんと暮らす者として覚悟を持って大切に大切に読ませていただきました。
自分たちにその時がきたらナオミさんのように向き合えるかなと今は自信がありませんが、今は毎日精一杯寄り添うことだと思っています。

まおちゃんはナオミさんご夫婦のもとに来られて幸せでしたね。 

ありがとうございました。 
どうぞご自愛ください。


シロの母

まおちゃん。
うさぎと暮らすということ。その時間がどれだけ愛おしく、かけがえのない宝ものであるか…そのことをいつもまおちゃんが教えてくれていました。
ちびっこだったまおちゃんは大人うさぎさんになっても、元気いっぱいでやさしいさん。私はナオミさんが綴ってくださるまおちゃんの様子を読むのが本当に楽しみでした。
ベランダでのお散歩、お腹食堂、ナオミさんとの運動会、ごろんちょ、ナオミさんのお指ペロペロ、自分で爪切り…数えきれない程のやさしくて温かい思い出がいっぱいです。
今頃はお月様で花ちゃんと再会したかな。
これからも美味しいものをたくさん食べて、月組のみんなと楽しくね…

ナオミさん。
大切な日々と思いを共有してくださり、本当にありがとうございました。
今朝、通勤途上でまおちゃんの旅立ちを拝読し、電車内で落涙してしまいました。
それほどにうさぎと暮らすということは、かけがえのない時間なのだとも、改めて感じていた今朝でした。
少し前に私も、うさぎを見送った、という日々の中におりました。
どうぞ季節変化と共に、まおちゃんとの日々をやわらかく抱きしめながら、ゆっくり、ゆっくりと…と祈っております。
花ちゃん、まおちゃん、ナオミさんご夫妻のうさぎと暮らすということ。これからも大切に繰り返し読ませていただきます。
シロの母(スミちゃんの母)

いく

ナオミさん

初めまして。
去年我が家のみみちゃんがお月様に旅立ち、悲しみにくれているとき、ナオミさんのブログを見つけました。
花ちゃんや、まおちゃんのことが丁寧に書かれており感動しました。
そして、少しずつ前が向けるようになりました。
ブログを書いてくださり本当にありがとうございます。
まおちゃんが旅立たれた時辛かったですよね、わたしも読んでいて泣いてしました。
可愛いさん、優しいさんのまおちゃん、ありがとう。
まおちゃんは今年新しく迎えたごまちゃんとおおらかな性格な所が少し似ています。
悲しみはすぐにはなくならないとは思いますが、花ちゃん、まおちゃんもお月さまから見守っていると思います。

ナオミ
ナオミ
みーままさんへ

お久しぶりです。
みーままさん、やたんさんも寂しくなりましたね。
まおちゃんも10歳を超えるのを最初の目標にしていたので、10歳10か月はうらやましいです。
でも病気になってからは本当に辛いですよね。。
病院で亡くなったとのことですが、きっとみかんちゃんにもお二人の気持ちは通じていたと思いますよ。
10年も一緒にいたんですから、お二人の愛情を感じながら旅だったはずです。
私たち、かわいいさん達にたくさん幸せもらいましたね。
今頃お月様でみんな一緒に遊んでいるといいですね🐇🐇🐇

ナオミ
ナオミ
ケイコさんへ

ケイコさん、全く同じ環境だったのですね。
ぜひぜひこれからもうさぎさんと長く一緒にいられますように、祈ってます。
読むのが辛い方もいるだろうし、ブログに書くことが良いのかどうか迷いましたが、誰かに覚悟を伝えることも必要かなと思って書きました。
読んでいただきありがとうございます。
でも先のことを怖がらず、今を楽しんで下さいね!

ナオミ
ナオミ
シロの母さんへ

いつも優しい言葉をありがとうございます。
花ちゃんまおちゃんと暮らしている間、一緒にいるだけで、それだけで幸せでした。
楽しい思い出をたくさん作ってもらったんだなと改めて思います。
まおちゃんの使ってた物の整理など切なくてなかなか進まず…これは皆さん同じなのでしょうね。
ゆっくりゆっくり、マイペースで進んでいこうと思います😅
スミちゃんの健やかな成長を祈ってます💛

ナオミ
ナオミ
いくさんへ

初めまして。みみちゃん去年旅立たれたのですね。
きっとお辛かったのでしょうね。
このブログを読んで共感して下さってありがとうございます。
私も他の方の言葉に元気をいただいています。

ごまちゃん、かわいい名前ですね。ごまちゃんの健康をお祈りしてます😊

ナオミ
ナオミ
由紀さんへ

今更ですが、上のコメントでタイトルなしになっているのは由紀さんへの返信です。
編集できなかったのですみません<(_ _)>

いただいたコメントを読みながら、今後のこと、保護うさぎさんのこと、いろいろ考える毎日です💦

うさ奈

まおちゃん・・・
しばらくぶりの訪問で驚きましたが、一気に闘病記をよませていただきました。
もう4か月くらい前ですか・・・病気がわかってからの3週間、丁寧に寄り添っておだやかに最期のときを迎えられたのですね
時々の発作もありましたが、なんだかとても静かな美しい時間だったように思えます
こういってはなんですが、これ以上できることはないでしょうというくらい完璧な看取りだったのではないでしょうか?
(先代うさ太のときのことは後悔ばかりで・・・)
ナオミさんの足にたわむれたり、旦那様のおなか食堂などまおちゃんの愛らしい姿がこれから更新されることがなくなるのはとても寂しいです・・・でも、ずっと忘れません。かわいくてかしこいまおちゃん、ありがとね。ナオミさんもおつらいなか闘病記をありがとうございました

ナオミ
ナオミ
うさ奈さんへ

うさ奈さんお久しぶりです。返信が遅くなりました。
長い闘病記読んで下さってありがとうございます。
私ちゃんと看取れたでしょうか。
もっと長生きさせたかったのにと自分ではすっかり自信を無くしていましたが、うさ奈さんの言葉に慰められました。
まおちゃんのこと忘れないと言って下さってありがとうございます。

コロ蔵
超久々に来てみたら

ナオミさん、超お久しぶりです。
まおちゃん、虹の橋に帰られたんですね。
ウサギの9歳は人間でいえば80代後半くらいの年齢だと思うので、最後は病気だったとはいえ大往生だったと思います。
そして何よりも家族の一員としてこんなに大事にされて、まおちゃんは本当に幸せだったと思いますよ。
あまり気を落とさないようにしてくださいね。

まだこの最後の投稿を読んだだけなのでまおちゃんの病気の事等よく分かりませんが、福ちゃんも9歳を迎えた去年の年末から急に左目が真っ白になり病院にかかり治療、その4ヶ月後には右目も。
そして、それとほぼ同時に足取りがヨボヨボとおぼつかなくなり斜頸が発症して、この段階になってやっとエンセと診断できてエンセの治療を始めました。
今は両目は白内障で僅かしか見えないけど、斜頸も治り元気にしています。
自分も今回の事で、あとどれくらい福ちゃんと一緒にいられるのかと思うと何とも言えない気持ちになります。
まおちゃんとお別れして少し時間が経ったようなのでナオミさんの心も少しは落ち着きを取り戻したと思いますが、まおちゃんへの思いが強過ぎるとまおちゃんもナオミさんが心配で行くべき所へ行けなくなってしまうので、まおちゃんの為にも心を強く保ってくださいね。
そうしたら、花ちゃんがまおちゃんを紹介してくれたように今度はまおちゃんが次の子を紹介してくれるかも?
これから又寒くなり、今年は既にインフルも流行しているようなので ナオミさん自身も気持ちを少しでも上げて免疫力を維持していくよう頑張ってくださいね。

PS、まだ手許には届いていませんが最近福ちゃんの肖像画を描いて貰いました。
まおちゃんの写真は沢山あると思いますが肖像画は写真とはまた違った良さがあり良いですよ〜。
もし興味があれば、[磐田][アニマルコミュニケーション][鈴木るな]で検索してみてください。